経営者責任の回避方法

これは、東海岸にある投資グループと打合せをしたときの話だ。

我々もある意味投資グループのような組織で、そこからベンチャーに投資をしている形態ではあるが、大株主の法人と創業者が主体なので、出資者自体は少ない。

という話は面白くないので置いておいて、アメリカの投資グループの話に戻そう。

そのグループは、富裕層の資産運用の一環のような目的で設立され、我々と同じように一つのベンチャーだけに投資をしているが、組織は非常にフラットのようだ。

LLC法人であることから、出資者はメンバーと呼ばれ、その中から選ばれたCEOや取締役(Director)はいるが、Voteにより容易に入れ替わり、責任も限られている。

取締役会の定期開催は当然だが、メンバー会議も数ヶ月に一回行われている。

信じられないかもしれないが、株主総会が数ヶ月に一回あるようなものだ。

だから取締役がコロコロ変わるのだろうか?

我々が知るここ数年だけでも代表が3回も入れ替わっており、取締役の変更については、何回か分からないほどだ。
文句の言う人間を次から次へと取締役にしているのではないかと思ってしまうぐらいである。

取締役といっても、投資先のベンチャーが利益を上げていないので無報酬、実に損な役回りである。

実際にはおそらく誰もやりたくないのだろう。

その取締役の中から、ベンチャーに社外取締役として数名が在籍しているのだが、ビジネスが停滞しているだけに、社外取締役というもの名ばかりだ。

そうこうしている間に、ビジネスの不本意な状況に痺れを切らしたメンバーが、当初の話と違うと言い出し、契約違反で会社を訴えると言い出したらしい・・・

アメリカではよくある話のようだが、会社を訴えるとなるとその責任追求は取締役となるので、、当然ながら出資仲間である社外取締役にも被害が及ぶだろう。

たまたま現在社外取締役をしている人間にとってはたまらない話で、仲間を裏切るようなことを平気でできるのか?

と不思議に思った私は、率直に聞いてみた。

すると・・・

「誰が取締役であろうと全く関係ない。」のだそうだ。

理由は、会社が訴訟された場合、経営者である取締役が責任を負うのは当然であり、予期されたことである。従って、彼らは、投資ファンドの経営陣、ベンチャーに送り込んでいる社外取締役、双方に対して、会社が訴訟を受けて損害賠償が発生した際にカバーされる経営者保険に入っているというのである。

なるほど。

ということで、彼らの目的はベンチャーパートナーを相手に訴訟をしたいが、直接はできないため、まずはベンチャーを訴えて、そこから取締役、パートナーと順に責任追及を行うことだそうだ。

和解のポイントがどこになるのかが大きな焦点となるが、揉めるのは必至なので、こういうことは最後の手段としたいところですな。

私も保険に入っておこうかな。(笑)
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